2019年10月3日木曜日

台風15号被害による千葉県でのセヴァ4(富津市)

OM SRI SAI RAM

先月の台風により被災された皆さま、
ご関係者の皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。

【富津市災害ボランティアセンターでの奉仕活動】

2019年9月28日(土)に富津市災害ボランティアの奉仕活動を行いました。
千葉県外からボランティアを受け入れていたのは富津市、館山市、鴨川市だったので、私たちは富津市の災害ボランティアセンターへ行きました。

行く前にしたことは3点です。
①富津市社会福祉協議会の作った富津市災害ボランティアセンターのサイトでオンライン事前登録(これは富津市独自のシステム)。
②ボランティア車両証明書をプリントアウト。
③ボランティア活動保険「天災タイプ」のオンライン登録。

去年までは社会福祉協議会や役所に予め届け出なければならなかったボランティア車両証明書(高速道路の無料許可証)も、ボランティア保険加入も、今回からはオンラインで簡易に行えるようになっていて、かなり助かりました。ボランティア保険は実は現地でもかけられるのですが、今回はスマホとクレジットカードを手に、行く車の中で掛けられました。天災ボランティアに対応する保険は500円と710円とが選べ、これは年度末まで有効です。

富津市のボラセンではまず、登録シート記入後、ボランティア内容の簡単なオリエンテーションを受け、ニーズとのマッチングを行いました。
同時刻には、私達の他にも5~6グループ、約15~16名が参加していました。ボランティアのニーズの多くは「瓦礫撤去」や「災害ゴミの運搬」などで、ボランティアサイドからの持ち込みで、軽トラックや重機を必要とするものでしたが、2軒のお宅からか「清掃・土砂の掻き出し」の要請があったので、応募グループはその活動に割り振られました。

ボランティアコーディネーターから、活動場所と内容の説明を受け、登録用紙をグループ分コピーしていただき、全員で連絡先を交換した後、資材置き場で要請シートを見つつ、スコップやテミ(土砂なども入れられるチリトリ)、長ぼうき、バケツ、ブルーシート、防塵マスク、長靴など、必要と思われる資材を予測して借り受けました。

資材を借りたら、それぞれの車で現地へ向かいます。

行く途中にも至る所にブルーシートで屋根や壁を覆った家が見受けられ、今回の台風15号の災害が本当に広範囲に渡っていることを実感します。自衛隊員が補修している家屋なども見受けられました。

ある参加者は「テレビで見るのと違って、ショッキングな光景ですね。被災されたお家は本当に大変ですね。」と仰っていました。

約20分ほど走った田んぼが広がる地域に、ボランティアを要請されたお宅がありました。農業を生業とされていて、稲の刈り入れはもう終わったそうで、安心しました。

田んぼなどに使う用水路のU字溝に川からの土砂と、木々や雑草が堆積し、覆われてしまっているため、たまってしまった泥や木々の掻き出しと清掃を依頼されていました。
私たちのグループは4グループ3台の車で7人が担当しました。

木や雑草を手持ちのナイフで切ったり、水の染み出してくる泥をスコップで掻き出していく作業は慣れないものでなかなかはかどりませんでした。
その日は気温も高くなり、その中で自分たちで作業量をコントロールする必要があったので、「今から5分休みましょう」と声を掛け合いながら水分を取りつつ、熱中症予防に気をつけながら作業を進めました。
依頼主の方から休憩中にお聞きしたお話しによると、
「停電が解消したのは2週間も経った頃で、生活が大変だった」。
「近くの川から2メートルもの水が溢れて、家は高台にあり大丈夫だったが、車が水没しダメになってしまった」
とのことで、お仕事をしながら、用水用の溝の復旧まで手が回ったのはやっと今になってとのことでした。

ボランティアに頼むのも躊躇されている様子が感じられたため、もっと頼んでも大丈夫ですということをお伝え出来ればと思いました。私たちにとって、溝の泥の掻き出しは去年の西日本豪雨災害でも行った作業でしたが、その時は何十人ものボランティアが一軒のお宅に駆けつけて2チームに分かれ、1チームが作業中にもう1チームが休むというローテーションで行っていたので、今日中で終わらない泥の掻き出し作業は翌日以降、倍以上の人数のボランティアを依頼して行った方が良い旨お伝えしました。

私たちが行った作業は1時間半にも満たない短時間の作業でしたが、U字溝の長さ2/3くらいのところまで、溝らしきものが見えてきたところまでお手伝いして、作業完了時間となりました。

一つ失敗したと思うのは服装で、水害ボランティアには必須の長靴を履いてこなかったため、滑ったり、踏ん張りがきかなかったりして、ロスが大きかったです。

依頼主の方は冷たいお水を配ってくださったり、泥のついた資材を洗ってくださったりして、大変な中でも私たちを気遣ってくださいました。帰る際は「助かりました。ありがとうございます」と明るい笑顔で見送ってくださいました。
富津市の災害ボランティアセンターに戻って資材を返却して、報告書を書き、「長靴必須」など申し送り事項を記入して、終了となりました。

受付には同じようにボランティアから戻ってきて、報告書を書くグループがあり、会社ぐるみで参加されている建設業関係の方も多くいらっしゃいました。
同じグループでボランティア活動に当たった若いカップルは、「もう6回目です」と言っておられ、介護士の方は「排泄困難な方など介助ボランティアができればと思います」とおっしゃっており、栃木から電車に乗って来られた男性もいらっしゃいました。

そのあと復路分のボランティア車両証明書をもらいに、ボランティアセンターの窓口まで行ったのですが、そこでニーズとボランティアの人数表が掲示してありました。

土日は200名近くのボランティアを受け入れるそうで、住民の方々のニーズとのマッチングも大変な作業です。多くの自治体や企業からコーディネートに派遣されていますが、ボランティアセンター自体の運営も休みなく続けるのは大変な労力だと思いました。
そして、今週打ち切られる予定になっているボランティアは、ニーズに対して手が足りていないのではないか、ということを現地に行って感じたのですが、後日富津市より「10月4日をもってご依頼(ニーズ)の受付休止」と公表させて頂いたところですが、この点につきましては、「10月4日以降も継続して住民の皆様からご依頼(ニーズ)をお受け付けする」ことで調整いたしました」という発表があり、良かった、と思うとともに、これからも復旧のための支援の輪が広がっていくといいなと切に思いました。
今まさに現地で必要なのは、停電中ではできなかった片付け作業です。軽トラック、重機を持ち込むような専門的な奉仕はできなくても、住民の方々が困っていることに寄り添ってできる片付けや清掃活動もたくさんあります。

被災地支援については、行ってみないと分からないこともたくさんあります。

一人でも多くの方に、ぜひ関心を高めて被災地を見守り、寄り添い、そして少しでもできることに協力をお願いしたいと思います。

サティヤ サイ ババの御言葉です。
『奉仕を必要としているのは、弱者、困窮者、孤立無援の人です。そういった人々に奉仕をしているときでさえ、「他者」に奉仕をしているという気持ちがあってはなりません。自分は人の内に宿るナーラーヤナ神〔ヴィシュヌ神〕に奉仕しているのだと感じるべきです。
思いと言葉と行動を集中させて、まったくの献身の精神で奉仕するとき、心(ハート)は聖化されます。心の純粋さがなければ、霊的進歩はあり得ません』
https://www.sathyasai.or.jp/mikotoba/discourses/d_19871119.html
サマスタ ローカー(ハ) スキノー バヴァントゥ
すべての世界のすべてのものが幸せになりますように
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SSIOJ奉仕部
・お問い合わせ: saihelp@sathyasai.or.jp
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